私の青春の一冊は、「おおきな木」

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
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お題に出ていたので今日は本の紹介を。

つい昨日、自分の好きな本を3冊持ってくるという課題があって、そのうちの1冊にえらんだ絵本です。

おおきな木

 

おおきな木

同年代の方はもしかするとご存知かもしれません。私が出会ったのは、中学の時の英語の教科書にこれが載っていました。

 

話の内容は、こうです。

小さな男の子はおおきな木ととても仲良しで、おおきな木の木陰で休んだり、おしゃべりしたり、木にのぼったり。時には実ったりんごをおやつにしたり。男の子も木もとても幸せにくらしていました。

しかし、男の子がすこし大きくなると、ガールフレンドができて、木とはあまり遊ばなくなります。ふとやってきたかと思うと、あれがほしいこれがほしいと言って木を困らせます。

大きな木は、じゃあこれを売ってお金にしなさいなとりんごをあげ、大人になった男の子がまた来ると枝をあげ、おじさんになった男の子がまた来ると幹をあげて船を作り、おじいさんになって…というおはなし。

「それでも木はしあわせでした」という言葉が随所に入ってくるのが印象的です。

 

献身的な愛のかたち

私は大人になってからこの本を買いなおして、それも当時読んだ英語版のほうを購入したので和訳はとてもあやしいんですが、この木の「献身的な愛」は今も自分の生き方の根幹になっています。与えても、与えても、与えても、自らは欲しようとせず、それでもあたたかく見守ろうとする姿。自身もそのような人間でありたいと思うし、それは自分の親とも重なる部分があります。

親の偉大さは、就職活動の時に一番感じました。面接を受けても受けても全く通らず、本当に自信がなくなっていたとき、「お金足りてる?」と声をかけてくれたのは母でした。

私は幼いころからずっと「親に負担をかけたくない」一心で、クリスマスプレゼントもいらないという子供。就職活動中もアルバイトをして、東京の会社までの交通費や履歴書やポートフォリオを送る送料、スーツ代にあてていたし、何十社と受けていたので本当にお金が足りなかった。それでもそんなこと親に言えなくて、クレジットカードを登録するポイントサイトでお金を得てまた遠征にでる…というようなことを繰り返していました。

すると、たぶんカード会社から連日のように本人確認の電話が自宅にかかってきていたのでしょう。一番に気付いたのは母でした。春を過ぎて夏が来ても就活をしている私にそっとお金を渡してくれました。

その時食べていたお味噌汁に涙がぽたぽたと落ちたのを覚えています。

うれしい…というよりも、情けなかった、かな。

学費の高い美大にも通わせてもらって、ごはんも用意してもらって、なのに大手にも受からない自分がとても情けなかった。いつかきちんと恩返しをしようと思って、この本にその時の気持ちを書き込んでいました。昨日、本を見返していて、思い出しました。

 

私はまだ見返りを欲してしまう部分がすこしあるけど、いつかこの木や母やマザーテレサのように、与えるだけで笑っていられるそんなやさしさをもった人間でありたいと思っています。